miffue それはいつかの3
2010年9月2日 / F U Y U M O I, ukagaka
「そんな笑顔でっ、偽善者ぶった言い方したって私は全部知ってる! この場所を捨てたくない? あっちの世界のひとたちを、全てを、これまでの自分を全部捨てておいて……笑わせんな!」
フィカの叫びに深冬が目を見開く。
「フィカ、さん? あなたは本当に……だ…れ……?」
深冬の顔にはもう笑みはない。真っ白くなった顔にあるのは、怯えの色。荒くなった息を落ち着かせると、フィカは床に散らばる食器を蹴飛ばしながら彼女から身を離す。そして脅える獲物の周りを這い回るように、ゆっくりと歩きながら口を開いた。
「あー、そういえば私まだ自己紹介をしてませんでしたよね。……大事な事だけでいいですよね?」
身を傾げ深冬の顔を覗き込むフィカ。怪訝な表情で深冬は彼女の顔を見返した。
「私には昔、親友がいたんです。金色の長い髪に、ルビーみたいな綺麗な瞳。白いワンピースの似合う、やさしい天使のような女の子でしたよ」
昔を思い出すかのように、目を細めるフィカ。
「その子はね、少し人より鈍くさかったし……純粋すぎたんでしょうね、面白がられて、からかわれて、でも誰にも“なかま”だとは思われてなくて、一人でいました。あとで知った事ですけどね。彼女の姿が自分と重なったんでしょうか。私は彼女に惹かれて、話しかけて、結局私たちはともだちになりました」
フィカは物語を読むかのように話を進める。
「彼女は親にも恵まれていなかったようです。彼女のご両親は彼女を受け入れませんでした。これもあとで知った事ですけどね。……でも、彼女には唯一の味方がいたから、ここまで生きて笑って来れました。その人とは、彼女のご兄弟の事です。……ああ、もっと分かりやすく言うと、彼女のお姉さんです」
深冬がピクリと震える。フィカの言葉は止まらない。
「彼女はそりゃあもうお姉さんの事を敬愛していましたよ。私が妬くくらいにね。きっといいお姉さんだったんでしょう。彼女の長い髪はいつも綺麗に整えられていました。でも」
でも。突然フィカの声のトーンが下がる。
「ある日を境に彼女の髪はほつれ、痛んできました。彼女は言いました。『お姉ちゃんはお医者さんになるために都会に行ったんだ』って」
深冬の顔に悲壮が走った。
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